
フロントガラス雑学
フロントガラスに霜が降りてしまったときの対処法
寒い季節、朝起きて車に乗ろうとすると、、、「フロントガラスに霜が!!」
だれしも一度は経験があると思います。
今回は、そんなフロントガラスに霜が降りてしまったときの対処方法について解説していきます。
なぜ霜が降りてしまうのか? 凍結との違いは?
フロントガラスに降りてしまう霜。その正体は、水蒸気が急激に冷却されたものです。
つまり、フロントガラスに付着した水蒸気が冷えたものです。フロントガラスの霜と凍結はとてもよく似ていますが、凍結は水が凍ったものであり、雨水や雪などの多量の水分が気温の低下とともに凍った状態です。
一方、霜は雨や雪が降っていなくても発生します。空気中の水分がフロントガラスに付着し、冷却されると霜が降りるのです。雨や雪ではなく、むしろ冬晴れの翌朝に発生しやすい傾向があります。冬晴れの日の翌朝は放射冷却によって地上の気温が低下しやすく、霜が発生しやすい条件が揃っています。
空気中に水分が存在する限り、対策しようがない気もしますが、対処方法や防止策はありますので、安心してください。
フロントガラスに霜が降りたときの対処方法
霜が降りた場合には、いくつかの対処方法があります。今回は代表的なものをご紹介します。
デフロスターを使う
霜が降りたときの対処法、その王道はデフロスターを使うことです。
車のエンジンをかけ、デフロスターをONにしてしっかりとフロントガラスを温めていきます。10分〜20分程度で霜を落とすことが可能です。少し時間はかかるものの、フロントガラスに負荷をかけない最も安全かつ確実な方法です。
解氷スプレーを使う
続いては、市販の解氷スプレーを使う方法です。寒冷地に住んでいる方は使用経験があると思いますが、そうでない方にとっては聞き馴染みのないアイテムかと思います。
解氷スプレーは、霜が降りてしまったり、凍結してしまったフロントガラスに吹き付けるだけで氷を溶かしてくれる優れものです。吹き付ける液剤の気化熱で表面温度を上げ、霜や氷を溶かす仕組みです。
デフロスターと同様、ガラス面に力を加える必要がないためフロントガラスへの負荷も小さいおすすめの方法です。注意点としては、重度の霜や凍結には効果が薄い(大量にスプレーを吹き付け続けなければ効果がない)ということ。効率的に霜を落とすためには、解氷スプレーとデフロスターの併用がおすすめです。
スクレーパーを使う
フロントガラス専用のスクレーパーを使う方法もあります。
一般に、スクレーパーの本来の使い方はフロントガラスに降り積もった雪を取り除くための雪かきとしての使用です。
しかし、雪かきとして以外にも、デフロスターで温まったフロントガラス表面の霜をやさしく掻き落とすような使用方法も効果的です。くれぐれもスクレーパー単体でガリガリと霜を削り落とそうとはせず、デフロスターや解氷スプレーとの併用がおすすめです。
やってはいけないこと
フロントガラスに霜が降りたからといって、慌てて間違った対処をすると思わぬリスクがあります。
フロントガラスにお湯をかける
もっとも多く見られるのが、フロントガラスにお湯をかけるという行為です。しかし、これはNGです。
冷却されたフロントガラスに高温のお湯をかけてしまうと、急激な温度変化でガラスに応力が生じ、ヒビ割れが発生することがあります。
雪の重みで負荷がかかっていた場合や、目に見えないほどの微細な線傷が入っている場合には、お湯をかけたとたんに「パキッ!!」とヒビが入ってしまうことがよくあります。
お湯をかければたしかに霜や凍結を落とすことはできますが、フロントガラスがヒビ割れてしまっては元も子もありません。
力任せにガリガリと削る
フロントガラスの表面を力任せにガリガリと削ってしまう行為もNGです。時間がない朝、急いでいるときに早く霜を落としたい気持ちは分かりますが、フロントガラスのヒビ割れの原因になります。
霜の降りたガラスに物理的に負荷をかけてしまうと、通常のガラスよりもヒビ割れやすいのです。なぜなら、フロントガラス表面には目に見えないほどの細かいキズが入っており、場合によってはそのキズのなかに水分が入り込んで凍結していることがあります。水分は凍結すると膨張しますので、キズを内部から押し広げるような力がかかっています。そのような状態にあるフロントガラスに対して、さらにガリガリと力を加えてしまうと通常よりもヒビ割れが発生しやすいのです。
いずれにしても、フロントガラスがヒビ割れしないよう、ガリガリと力任せに削る行為は避けるようにしましょう。
ここまで、フロントガラスに霜が降りてしまった場合の対処方法とやってはいけないことを説明してきました。
最後にフロントガラスに霜が降りないようにするための防止策をご紹介します。
霜を防ぐためには凍結防止シート
霜を防ぐための最も手軽な方法は、市販の凍結防止シートを使うことです。
この記事で、霜は空気中の水分がフロントガラス表面に付着して冷却されることによって発生すると説明しました。つまり、霜を防ぐためには、ガラスへの水分の付着量やガラス表面温度の低下を抑えさえすれば良いということです。
そこで効果的なのが凍結防止シートです。
気温が下がる冬の間は毎日使うことが望ましいですが、面倒であれば放射冷却が予想されるような冬晴れの朝だけでも構いません。効果絶大ですので、霜を避けたい方にはぜひ使用をおすすめします。
まとめ
今回はフロントガラスの霜対策について解説してきました。
ここまでの内容をまとめると次のようになります。
霜を落とす方法
・デフロスター
・解氷スプレー
・スクレーパー
やってはいけないこと
・お湯をかける
・力任せに削る
防止する方法
・凍結防止シート
寒い季節、急な冷え込みでフロントガラスに霜が降りてしまうことがあります。そんなときに焦りは禁物。冷静に対処しましょう。正しい知識をもって対処することで、ガラスの破損を防ぎ、効率的に霜を除去することができます。
この記事が、フロントガラスの霜取りでお悩みの方の参考になれば幸いです。
フロントガラスのイオンデポジットとは
イオンデポジットという言葉を聞いたことはありませんか?
水垢やウロコなどのフロントガラスに付着する汚れを調べていると、「イオンデポジット」という単語を目にすることがあります。今回はそんなイオンデポジットについて解説します。
イオンデポジットとは?
一般に、イオンデポジットとは自動車のボディやガラスに付着した白い斑点のような汚れを指します。ガラスよりもボディに付着したものを指すときに使われることが多いです。これは後ほど説明する「ウォータースポット」との対比で用いられるためです。
イオンデポジットは、洗車の洗浄剤やカーワックス、ウォッシャー液、空気中の油分やホコリなどさまざまな成分が混じり合って固形化した付着物です。放置しておくと硬化してしまうため、雑巾で水拭きする程度ではかんたんに落ちません。
ウォータースポットとの違いは?
フロントガラスに付着した白い斑点上の汚れは、イオンデポジット、ウォータースポット、水垢、ウロコなどさまざまな名前で呼ばれます。これらの呼称に明確な区分けはありません。
しかし、ボディに付着したものはイオンデポジットとウォータースポットが区別されることがあります。
ボディの場合、イオンデポジットが悪化したものをウォータースポットと呼ぶことが一般的です。つまり、軽症をイオンデポジット、重症をウォータースポットと呼ぶわけです。
ボディに付着したイオンデポジットが重症化してウォータースポットになると、汚れの成分がボディの塗料面を侵食し、塗装面が凹んだ状態になってしまいます。軽微ではあるものの、付着した汚れがボディを凹ませてしまうのです。このようにボディの塗装面が凹んだ状態をウォータースポットと呼びます。
ボディと違い、フロントガラスの場合は、塗料が塗ってあるわけではないため、付着したイオンデポジットがガラス表面を陥没させるようなことはありません。
しかし、油断は禁物です。カチカチに固まった汚れは一朝一夕では取れず、強力な研磨を必要とすることもあります。
それでは、ここからイオンデポジットの落とし方について解説していきます。
イオンデポジットの落とし方
ここまでイオンデポジット(とウォータースポット)について解説していきました。
ガラスとボディでイオンデポジットが与える影響は異なるものの、どちらも汚れであることに違いはありません。イオンデポジットの落とし方について見ていきます。
落とし方1.市販の商品を使って落とす
症状の軽いイオンデポジットであれば、市販のイオンデポジット除去剤を使用して自分で落とすことが可能です。ネット通販やカー用品店で除去剤を購入してしっかり落としましょう。
或いは、フロントガラス専用のコンパウンドを使用する方法もあります。コンパウンドについて詳しくは、フロントガラス汚れを劇的に落とす!をご覧ください。
軽微なイオンデポジットであれば、これら市販の商品で落とすことが可能です。
それでも落とせない重度の汚れは、プロに依頼しましょう。
落とし方2.プロに依頼する
自分で落とせないような重度のイオンデポジットは、カーディーラーや自動車ガラス専門店に依頼して落としてもらいましょう。
フロントガラス専用のプロ仕様の研磨剤と機材を使って、汚れを削り落としてくれます。市販の除去剤で落ちないようなしつこい汚れも落とすことが可能です。
ただし、注意点もあります。
重症化したイオンデポジットは、白い斑点状の汚れが非常に硬くこびりついた状態です。その重度の汚れを落とすためには、プロに依頼して強力な研磨をかけてもらうことが必要です。注意点というのは、ガラスの場合、強力な研磨はガラス表面に歪みを生じさせることがあるということです。
歪んだガラスを通して車外を見ると、景色が歪んで見えます。このような歪みがフロントガラスの中央などの運転視界にあると安全運転の妨げになるのです。稀なケースではありますが、強力な研磨でイオンデポジットを落とした結果、ガラスの歪みが酷すぎてフロントガラス自体を交換せざるを得ないということもあります。
ポイントは「早期発見、早期対策」
イオンデポジットは時間が経過するほどに頑固な汚れとなっていくため、「早期発見、早期対策」が何よりも大切です。
そのためには、定期的にガラスやボディをチェックし、白い付着物がないか確認することをおすすめします。悪化してしまうと素人の手には負えない強力な汚れとなってしまいます。
軽微な汚れだからと油断して放置しておくのは危険です。さきほど説明したように、強固な汚れはガラスが歪むほどの強力な研磨が必要となり、最悪のケースはフロントガラスを交換するということになります。
まとめ
この記事では、イオンデポジットとはなにか?を中心に、ボディやフロントガラスに付着する白い斑点状の汚れについて解説してきました。また、イオンデポジットとウォータースポットの違いについても説明しました。
イオンデポジットは市販の商品で落とせるため、ついつい「時間がある時にきれいにしよう」と油断しがちです。
しかし、この記事でご説明したように、イオンデポジットで最も大切なのは、早期発見とこまめな除去です。
汚れを放置しすぎてガラス交換で高額な出費となるのは誰しも避けたいもの。ぜひこの記事を参考に、日頃のカーケアをしっかりと行っていただければと思います。
フィルムアンテナ付きフロントガラスを交換する時
今回は、フィルムアンテナ付きのフロントガラスを交換するときの注意点や知っておきたいことをまとめてご紹介します。
「フィルムアンテナも新品を購入しなければいけないのか?」「そもそもフィルムアンテナ付きガラスは交換できるのか?」といった疑問にもお答えしていきます。
フロントガラスのフィルムアンテナとは?
自動車ガラスにおけるフィルムアンテナとは、ワンセグ/フルセグ、GPSなどに対応するためにガラス面に貼り付けるタイプのアンテナです。
一般に、貼り付ける場所はフロントガラスのほかリアガラスや車両後方のガラスです。車両のサイズやタイプ(ガソリン車かハイブリッド車か、など)によって異なります。
新車の場合、標準装備のカーナビ用には、それに対応したアンテナがリアガラスや車両後方ガラスにプリントされていることが多いです。しかし、その後、車載のカーナビを入れ替えた場合などは既存のプリントアンテナではなく新たなアンテナが必要となることがあります。そういったケースではフィルムアンテナを後貼りしていくということになります。
フロントガラス交換のときにはフィルムアンテナも交換するのか?
これはフィルムアンテナを使用している方にとって疑問に思われる点かと思います。
答えは、、ケースバイケース。
フロントガラスを交換する際に既存のフィルムアンテナを丁寧に剥がして再利用できるケースもあれば、既存のフィルムアンテナの仕様や劣化具合を考慮して新品のアンテナに貼り替えるケースもあります。例えばフロントガラスの割れとともにフィルムが破けてしまったりアンテナ線が途切れてしまっているような場合は、残念ながら再利用できないと考えて良いでしょう。
再利用できるか必ず相談すること
ガラス交換の際にフィルムアンテナの再利用が可能かどうか、ひとりで悩んでも解決しません。
ガラス交換を依頼する施工店(自動車ガラス専門店やカーディーラー)に必ず相談するようにしましょう。
新品アンテナへ貼り替える場合、当然のことながらお値段が少し高くなってしまいます。
「お金をかけてでも新品にしたい」という方は構いませんが、もし「施工費用を少しでも安く抑えたい」という方は、フィルムアンテナの再利用を希望する旨を必ず伝えるようにしてください。そうすれば、大抵の場合は自動車ガラス専門店やカーディーラーの担当者がアンテナの仕様やカーナビの型番、再利用の可否をチェックしてくれます。
残念ながら再利用できないとなった場合、依頼すれば新品アンテナは施工店が取り寄せてくれます。
市販のフィルムアンテナを利用するときの注意点
施工店でフィルムアンテナを貼ってもらわず、市販のフィルムアンテナを購入して自分で貼り付けるという方法もあります。
しかし、フィルムアンテナは貼り付け位置を間違うとアンテナとしての正しく機能しません。もし自分でアンテナを貼りたいという方は、くれぐれも注意してください。
もちろん、付けるべきフィルムアンテナを付けない場合も同様です。アンテナがなければナビやラジオ、TVの性能は発揮されません。
フィルムアンテナの劣化で起こる影響
貼り付けを失敗してしまったり、キズがついてしまい劣化してしまっていると、思っているより大きな影響がでることがあります。具体的には以下のような症状がでてくる可能性があります。
- ラジオ信号の受信品質の低下: フィルムアンテナは一般的にラジオ受信用に使用されます。フィルムアンテナの劣化により、ラジオ放送の受信品質が低下し、音声の歪みやノイズが生じることがあります。
- GPS信号の弱体化: 一部の車両ではGPS信号を受信するためにもフィルムアンテナが活用されています。フィルムアンテナの劣化はGPS信号の強度を減少させ、カーナビゲーションシステムの正確性に悪影響を及ぼす可能性があります。
- リモートキーシステムの動作不良: 一部の自動車はリモートキーシステムにもフィルムアンテナを使用しており、劣化したアンテナはキーレスエントリーシステムの信号受信に問題を引き起こすことがあります。
フィルムアンテナの劣化は、これらの問題を引き起こす可能性があるため、劣化が進行している場合は、アンテナの修理または交換が必要となるでしょう。アンテナの修理や交換については、専門の自動車サービスプロバイダーに相談することがおすすめです。
自分で市販品を購入し、張り替えた場合でも貼り付け位置の間違いなどがあると上記のような症状が出る場合もありますのでお気を付けください。
まとめ
今回はフィルムアンテナ付きのフロントガラスを交換する際に知っておきたい点について解説してきました。
フィルムアンテナは再利用できるケースがあるということは、ぜひ知っておくと良いでしょう。
また、フィルムアンテナはネット通販でも手軽に入手できるため、自分でかんたんに貼り付けられると思いがちです。しかし、貼り付け位置を誤ると正しい性能を発揮できませんので、こちらも気をつけておくべきです。
フィルムアンテナ付きのフロントガラス交換でお悩みの方にとって、この記事が参考になればと思います。
デアイサーとは?フロントガラスの機能をご紹介
今回は、知ってそうで知らない『デアイサー』についてです。
「名前は聞いたことがあるけれど何を指しているのかわからない」「フロントガラスを交換するときにはじめて聞いた」という方も多いようです。
そこで、今回はフロントガラスの機能のひとつである『デアイサー』をご紹介したいと思います。
ワイパーデアイサーとは

デアイサーは英語で書くと「deicer」となります。iceを否定するdeが付いています。
正式にはワイパーデアイサーと呼び、寒冷地などでワイパーとフロントガラスがくっついてしまった場合にガラスを温めてワイパーとガラスの固着部分を氷解させる機能です。
ワイパーデアイサーの仕組み
ワイパーデアイサーの仕組みは、フロントガラスの内側にあります。デアイサー機能付きのフロントガラスは、ガラス下部のワイパーが乗る部分の内側に施された導電性の熱線プリント(銀プリントなど)に、車内側から電極のようなハーネスが接続された構造になっています。
ワイパーデアイサーをONにすると、プリント部分が加熱されてガラスが温かくなり、ワイパーとガラスが氷解するという仕組みです。
従って、もともとワイパーデアイサーが付いていない車両の場合、フロントガラスを交換するだけでデアイサー機能付きにすることは原則不可能です。(ハーネスなどデアイサーに必要な機能が車両に備わっていないため)
反対に、デアイサー付きのフロントガラス(内側に導電プリントあり)を、デアイサー無しの普通のフロントガラスに交換して使用することは可能です。寒冷地に住んでいない方はデアイサーを使用することはほとんどありません。飛び石やヒビ割れによってフロントガラスを交換することになった際、デアイサー無しの普通のフロントガラスを選択するケースも多いようです。
まとめ
今回はワイパーデアイサーについて解説しました。寒くなってくるこれからの季節、寒冷地にお住まいの方にとってはデアイサーは必須の機能です。また、たとえ寒冷地以外の方であっても、急なドカ雪や厳しい寒気によってフロントガラスとワイパーが凍ってしまうこともあります。そういった場面ではぜひワイパーデアイサーを活用してください。
この記事を参考にフロントガラスのワイパーデアイサーの機能と使い方をしっかり理解し、万一のトラブルに備えていただければと思います。
フロントガラス周辺の異音やビビリ音
家族や友人、恋人との快適なドライブを台無しにしてしまうのが、突然聞こえてくるフロントガラスからの異音やビビリ音。
えっ!?なに!??
ドライブ中に突然聞こえるこれらの音は不快であると同時に、初めて経験した場合は「何らかの車の故障??」という焦ってしまうこともあるようです。
今回はそのような異音やビビリ音の原因と対策について解説していきます。
異音の原因はさまざま
フロントガラス周辺から聞こえてくる異音やビビリ音の原因はさまざま。しかも、原因がフロントガラスにあるとも限りません。異音やビビリ音が発生する原因となるものをいくつかピックアップして紹介していきます。
ダッシュボード付近の異音
ダッシュボードとフロントガラスの間あたりから異音が聞こえることががあります。ガタガタッ、バタバタッといった振動音のようなものです。これは、ガラス、ボディ、ダッシュボードの間に不要な隙間が生じていることから発生する振動音です。原因はボディやダッシュボードの歪みなどさまざまありますが、新車の初期不良として起こることもあります。
車載カメラ付近の異音
アイサイトなどの車載カメラのカバー付近から聞こえるカタカタッという異音です。これもダッシュボードと同じ原因であることが多く、運転の振動によってガラスとカバーの間が触れ合うことで発生します。比較的小さな音ですが、長時間ドライブでは非常に気になり、運転への集中を妨げる要因となります。
ワイパーのビビリ音
これはワイパーゴムやブレードに原因があることが大半です。ワイパーは長期間使用するとどうしても劣化してきます。ゴムは固く変形しますし、ブレード自体も徐々に歪みがでてきます。新車はフロントガラスの曲面とワイパーブレードがマッチするように設計されているものの、やはり経年劣化としてこのようなビビリ音の発生は避けることができません。
異音の対策は?
最もおすすめなのは、異音やビビリ音に気づいた時点でディーラーに車を持ち込んで修理してもらうことです。場合によってはダッシュボードや車載カメラのカバー、ワイパーを交換する必要も出てきますが、異音対策としての確実性は高いと言えます。
あるいは、市販品で対策する方法もあります。
ダッシュボードや車載カメラの隙間から聞こえる異音対策には、押し込むことで異音を消すことができる吸音材も効果的です。
まとめ
今回はフロントガラス周辺から聞こえる異音、ビビリ音について代表的なものを見てきました。
「たかが音」と軽視しがちですが、発生に気づいた時点できちんと対策を打って解決しておくことが大切です。わずかな音ですが、長時間続くと不快感も積もり積もって、ドライバーの集中力を奪ってしまいかねません。
安全で快適なドライブのためにも、異音やビビリ音を放置せず、しっかり直すようにしてください。この記事が異音やビビリ音で悩むドライバーの方の参考になれば幸いです。
フロントガラスの黒い部分とは?
フロントガラスをよく眺めていると、周辺に黒い部分があることがわかります。また、ルームミラー周辺やフロントガラス上部はドット形状になっているものもあります。
「フロントガラスの黒色の部分って何?シール?」「一体なんのためにあるの?」というご質問をいただきましたので、今回はこの疑問にお答えしていきたいと思います。
黒い部分の正体は黒セラミック
フロントガラス周辺の黒い部分は、ガラスの内側(車内面)にプリントされた黒色のセラミックです。通称、黒セラ(くろせら)と呼ばれます。
この黒セラは、フロントガラスが製造される工程で施されるものでガラスに焼き付けたようにプリントされています。黒いシールと勘違いしている方がいますが、シールではありませんので爪などで剥がすことはできません。
黒セラの目的
この黒セラ、当然意味があってプリントされています。代表的なものをいくつかご紹介します。
ガラス接着剤の保護
自動車のボディにフロントガラスを組み付ける際、シーラーと呼ばれる専用の接着剤を使用します。接着剤はフロントガラス内側の周辺をぐるりと一周塗布され、その接着剤がボディとガラスを接着します。
黒セラはこの接着剤の塗布面になると同時に、組付け後に車外から降り注ぐ紫外線などから接着剤を保護する役割を果たします。黒セラがプリントされていないと、紫外線によって接着剤の劣化が進みやすくなると言われています。
日差しの軽減
主にルームミラー周辺やフロントガラス上部などの黒セラは、ドライバーや助手席の同乗者に降り注ぐ日差しを軽減する効果があります。サンシェードに近い効果が期待できます。日差し軽減を目的としたプリント箇所はドットタイプになっていることが多いです。
意匠性のアップ
意匠性のアップも目的のひとつです。正確には、接着剤の保護を目的とした黒セラプリントを、少しでも見栄え良くプリントするためにドットのサイズを徐々に変える(濃淡がグラデーションのように見える)といった工夫が施されることがあります。つまり、意匠性アップのためだけに黒セラがプリントされることはなく、必要性があって黒セラをプリントする際に、意匠性にこだわってデザインが工夫されることがあると考えてください。
市販のシールタイプもある
ここまで見てきたように、フロントガラスの黒い部分は黒セラと呼ばれるセラミックプリントです。ただし、すべての車のフロントガラスに黒セラが付いているわけではありません。一部、黒セラが施されていない車種も存在します。
そこで、ルームミラー周辺の日差し軽減や意匠性アップを目的とした黒セラ風のシールも販売されています。
一見しただけでは本物の黒セラと見分けがつかないほどよく出来ています。
黒いドットのグラデーションも再現されています ↓
もし愛車に黒セラが施されていないという方は、こういった市販のシールを使用してみてはいかがでしょうか?
まとめ
今回は、フロントガラス周辺の黒い部分、黒セラミックプリントについて解説してきました。普段なにげなく眺めているフロントガラスですが、快適なドライブのために、細かい箇所にこだわった作りになっていることがおわかりいただけたのではないでしょうか?
この記事で紹介したように、シールタイプの商品も販売されています。黒セラなしの車に乗っている方は、日差し軽減や意匠性アップを目的に試してみてはいかがでしょうか。
フロントガラスのモール交換
今回はフロントガラスの周辺部材であるモールについて解説します。
当店でも「フロントガラスとモールをセットで購入したい」「モールだけを交換したい」というお客様からのお問い合わせを良くいただきます。そんな「モール」ですが、交換作業は素人でも可能なのかどうか?について見ていきたいと思います。
フロントガラスのモールとは?

モールとは、フロントガラスの周囲にぐるっと巻き付いている黒いゴム状の部品のことです。周囲に巻き付くタイプのほか、フロントガラス上部一辺のタイプ、下辺を除くコの字型のタイプなど車種によってさまざまな形のモールがあり、なかにはモールが付いていないフロントガラスもあります。
フロントガラスにモールが取り付けられている理由は、ガラスとボディの緩衝材、ガラス接着剤の保護、組付け性の向上などいくつかの目的があるからです。車種やモール形状によって若干目的は異なるものの、非常に大切な部品であることは間違いありません。
モールは劣化する

このフロントガラスのモールは、硬いゴムのような素材でできています。その性質上、長年使用していると紫外線や風雨、寒暖の差による伸縮などが原因で劣化し、ヒビ割れてしまうことがあります。
たとえフロントガラス自体には問題がなくても、モールの劣化が激しい場合はモールの交換が必要となる場合があります。
このようにモールが劣化した場合、一般の素人の方でも交換は可能なのでしょうか?
モールは素人でも交換できるのか?
「劣化したモールを自分で交換したい」というご相談をいただくことがあります。しかし、結論としては素人が自分でモール交換することは非常に難しいです。
一部の車種を除き、モール交換のためにはフロントガラスを取り外す必要があるケースがほとんどです。
一般にモールを交換する工程は、ボディからガラスを取り外してガラスに接着されているモールをきれいに剥がし、新品モールを組み付け直して再度ガラスをボディに接着するという流れになります。プロのガラス専門業者であれば熟練の技術と専用の設備・器具を使ってモール交換、ガラスの着脱も可能です。しかし、素人が自宅のガレージで行うには難易度が高すぎる作業です。
フロントガラスを取外す必要のないタイプのモールであっても、古いモールをきれいに取り外し、新品モールを再組付けする作業は容易ではありません。
従って、たとえモールのみの交換であったとしても、カーディーラーや自動車ガラスの専門店に依頼することをおすすめします。
モールの劣化を防ぐ方法
すでに劣化してしまったモールは交換するしかないですが、交換後に劣化を遅らせる事はできます。紫外線や大気中の汚染物質の影響で劣化が早まってしまうケースがあるので、以下のような対策ができます。
①紫外線からの保護
紫外線からの保護は劣化を遅らせるのに役立ちます。ですので、車両が屋外にいる場合、カーカバーやガレージに駐車することで紫外線から守る事ができます。
②モールの定期的なケア
モールを清潔に保つことは劣化を遅らせるのに役立ちます。歯ブラシなどのソフトなブラシや洗浄液を使用して、優しく清掃することでモールに汚れや塵を落とすことができます。この時あまり強く擦ると逆に傷つけてしまうので気をつけましょう。
③モール用の保護剤
モール用のプラスチックやゴム製品の保護剤やコンディショナーが市販されていますので、これらの製品を使用してモールの保護と劣化の予防が行えます。
このように日頃から気を付けることでモールの劣化を遅らせる事ができますが、それでも少しずつ劣化はしてしまうものです。水漏れなどのトラブルが発生した場合にはすぐに交換してくださいね。
モール交換はプロに依頼しよう
カーディーラーや自動車ガラス専門店であれば、モールのみの交換も対応してくれます。モール交換のためにフロントガラスの取り外し、再接着が必要な場合は若干工賃が高くなりますが、自分で交換するよりも格段に美しく仕上がります。
なお、必ずしもモールのみを交換することができるとは限りません。場合によってはフロントガラス自体も交換が必要となることがありますので、モールのみの交換が可能かどうかはディーラーや自動車ガラス専門店に車を持込んで相談するようにしましょう。
もしモールとフロントガラスをセットで交換することになった場合、ネットでガラスとモールがセットになった商品を購入し、ディーラーやガラス専門店に送って施工してもらうことも可能です。(店舗によって異なりますので必ず事前にご相談ください)
グラスキングダイレクトでは、フロントガラスとモールのセット品も多数取り扱っていますので、セット品をお探しの方はぜひご覧ください。
まとめ
今回はフロントガラスの周辺部材である「モール」と交換方法について解説しました。モールのみを交換したい場合は、無理に自分で作業をせずにプロに相談して交換してもらうことをおすすめします。
この記事がモール交換でお困りの方、お悩みの方の参考になれば幸いです。
フロントガラスの曇り止め
夏から秋にかけて連休が多く、行楽日和も増えてきます。長時間のドライブに出かける方も多いのではないでしょうか?
せっかく出かける楽しいドライブも、フロントガラスが曇ってしまっては台無しです。フロントガラスの曇りは不快であるだけでなく、視界が妨げられ非常に危険です。
今回はそんな不快で危険なフロントガラスの曇りを解消する方法について解説します。
フロントガラス曇りの原因
ガラスが曇るメカニズムは、空気中の水分がガラス表面にくっつくこと。自動車に限らず、建物の窓ガラスやメガネのガラスでもこのメカニズムは同じです。メガネをかけたままラーメンを食べると曇ってしまいますよね。あれと同じです。
では、自動車のフロントガラス表面にはなぜ水分がくっついてしまうのでしょうか?
この原因は主に3つです。
曇りの原因1.車内の湿度が高い
車内の空気中に水分が多いとフロントガラスは曇りやすくなります。雨に濡れたままの衣類で乗車していたり、濡れた傘を社内に持ち込む、海水浴で濡れたタオルや水着を車内に持ち込んだり、といった車内の湿度を上げる行為は、ガラスを曇りやすくしてしまいます。
夏から秋にかけては、突然の夕立や海水浴、プールといったレジャーも多いため、フロントガラスが曇りやすい車内環境を作りがち。十分注意してください。
曇りの原因2.ガラスと空気の温度差
ガラス境界面と空気の温度差が大きいことも、曇りの原因になります。秋から冬にかけては、車外は寒く、車内は暖房で温かい、といった状態になることがあります。この場合、車外気温の影響を受けて低温になっているガラス表面に、車外の湿度(水分)が付着し、こまかい結露のような状態になった結果、フロントガラスが曇ることになります。
窓ガラスを開けて車内温度を下げる(ガラス面と車内温度の温度差を小さくする)、あるいはデフロスターを使って曇りを取リ除く、といった処置をする必要があります。
曇りの原因3.ガラスが汚れている
間接的な原因ですが、ガラス表面の汚れもフロントガラスが曇る原因のひとつです。きれいなガラスと汚れたガラスだと、汚れたガラスの方が水分が付着しやすくなります。この場合での汚れとは目に見えて目立つ物に限らず、ホコリやタバコのヤニ、指紋、油分など視覚的には目立ちにくいものを指します。
定期的なガラスクリーニングで汚れを取り除いておくことが、曇りの原因を断つことにつながります。
フロントガラス曇りの対策
フロントガラスの曇りに対しては、市販の曇り止めが有効です。
色々な商品がありますが、スプレータイプの製品はサッと吹き付けて、マイクロファイバークロスでふき取るのがおすすめです。汚れが付着するのを防いでくれるようなものもあるようですね。
また、スプレータイプ以外にもクロスに直接曇り止め成分が染み込ませてあり、そのまま拭き上げるだけで曇り止め効果が発揮されるような商品もあるようです。
まとめ
今回は、フロントガラスが曇ってしまう原因やその対策についてご紹介してみましたが、いかがだったでしょうか。
色々な原因でフロントガラスが曇ってしまいますが、非常に危険ですのでぜひ対策をして楽しく安全なドライブを心がけましょうね。
フロントガラスを修理に出す前の注意点
フロントガラスに飛び石でキズが入った場合でも、小さなキズであればリペア(修理)可能なケースが大半です。しかし、修理に出す前にはいくつか注意しなければならない項目があります。
今回はフロントガラスを修理に出す前にチェックしておきたいポイントをご紹介します。
修理前に気をつけるべきこと
まずはフロントガラスを修理に出す前にやっておくべきことや注意点について解説します。
応急処置
リペア修理に出す前にまずやっておくべきことは「応急処置」です。
車の走行中に飛び石に見舞われた場合、ピシッという音でにキズの発生に気づくことができます。このようにキズの発生に気づいた場合、すぐに応急処置をするようにしてください。もしキズの発生が走行中の飛び石ではなかったとしても、キズを発見した時点で応急処置をするようにしましょう。
応急処置の目的は次の2つです。
- キズの拡大を防ぐこと
- リペアする際の直りをよくすること
応急処置には、市販の応急処置シールを使用しましょう。応急処置シールの使い方は至ってシンプル。キズの表面(フロントガラスの車外側)にペタっとシールを貼るだけです。ガラス表面が濡れている場合はシールの粘着力が落ちますので、ガラスが乾燥した状態で貼り付けてください。
応急処置シールを貼っておくと、ガラス表面の亀裂が拡大するのを止める効果があります。さらに、外部から水分やホコリ、油分などの不純物がフロントガラスの内部(合わせガラスの内側)に入ることを防止する効果もあります。こういった不純物が内部に入っていると、ガラスをリペアする際に直りが悪くなってしまいます。シールを貼ることでキズの内部をきれいに保つことができます。
応急処置シールはプロでなくともかんたんに実施できる一石二鳥の処置です。ぜひ忘れずに実施してください。
放置しない
続いて、リペア前にありがちなのが、放置してしまうこと。これも絶対にやってはいけません。
たとえ小さな傷やヒビであっても、フロントガラスはその性質上、わずかな力や振動で、徐々に亀裂が拡大していってしまいます。いくら応急処置シールを貼っていたとしても、その状態で数週間も放置しないようにしてください。フロントガラスのキズは時間が経つほど悪化する、ということを肝に銘じておきましょう。
傷やヒビを見つけたら応急処置後、なるべく早くプロの業者に相談する事を心がけましょう。
位置とサイズを確認しておく
リペアに出す前に、そもそもリペア可能なキズかどうかの目処はつけておくほうが望ましいです。以前の記事でも紹介しましたが、キズのサイズや位置によってはリペア不可で交換が必要となる場合があります。
続いて、プロの業者にリペア依頼を相談する段階です。リペアについて知っておくべきことを説明します。
リペアについて知っておくべきこと
続いて、プロの業者にリペア依頼を相談する段階です。リペアについて知っておくべきことを説明します。
リペアでも傷は完全に消えない
まず、リペアでも傷は完全に消えないということを知っておきましょう。
これははじめてフロントガラスのリペアを依頼する方はご存知ない方も多いです。もちろんプロのガラスリペアは、素人が市販のリペアキットで直すよりも数段きれいに仕上がります。スピーディーに美しい仕上がりでリペアしてくれる技は、まさにプロ技といったところ。
しかし、リペアによって完全に傷が消えるわけありません。フロントガラスの合わせガラス構造内部のゴミや汚れを取り除き、内部にきっちりリペア剤を浸透させることで非常に美しく仕上がりますが、ガラス表面に目を凝らすと傷の跡がうっすら残っていることが確認できます。
傷が完全に消えると期待するとがっかりしますので、事前に知っておいたほうが良いでしょう。
同じ箇所の再リペアはできない
リペアで直した箇所は、傷が完全に消えないのと同じく、ガラス自体の強度も少し弱くなっています。リペアとは、いわばリペア剤という接着剤をガラス内部に流し込んで固めている状態ですので、大きな力や長い時間の振動が加わると、再度リペア箇所からヒビが発生することがあります。
このヒビの再発は、ガラスの特性上、避けることができません。程度の差こそあれど、いずれはリペア箇所からガラスキズが再発することは覚悟しておいてください。
そこで知っておいていただきたいのが、以前リペアで直した箇所は再リペアできないということです。もし同じ箇所にヒビが再発した場合は、フロントガラス自体を交換する必要があります。
そう考えると、飛び石キズを直す本質的な方法はフロントガラス自体の交換しかなく、リペアは応急処置に過ぎないとも言えます。(もちろん効果は応急処置シールの比でありませんが、ヒビ割れという問題に対してリペアは根本解決策ではないという意味です)
リペアの途中で割れてしまうこともある
これもぜひ知っておいていただきたい点です。稀にではありますが、リペア工程ではガラスにリペア剤のレジンを注入したり加圧したりという工程があります。作業者のミスはなくとも、これらの工程に耐えきれずにフロントガラスが割れてしまう、亀裂が大きく拡大してしまう、ということも起こります。
目視で見えなかった微細なヒビやキズが存在した場合は、修理できるサイズや位置のギリギリ境界線にあたるようなキズの場合、フロントガラスのプロであっても実際に作業してみないと分からないことがあるのです。
プロにリペアを依頼する場合は、ガラス割れのリスクについて事前に説明を受けるはずですが、「リペア過程で割れることがある」ということは予備知識として知っておくとようでしょう。
まとめ
今回は、フロントガラスのリペアに関する注意点や知っておいていただきたい内容について解説してきました。
フロントガラスを修理に出す機会はそうそうあるものではありません。だからこそ、もし飛び石キズに見舞われた場合、正しいチェックポイントや予備知識(応急処置の方法など)を知っていることで、症状の悪化を防いだり、発生する費用を低く抑えられたりというメリットを得ることができます。
万が一のガラスキズに備え、この記事の内容をしっかり頭に入れておくようにしてくださいね。
フロントガラスの洗い方!
今回は、いまさら聞けないフロントガラスの洗い方について、基本的な知識からご紹介していきます。普段の洗車やクリーニングの際にぜひ活用いただけると幸いです。
フロントガラス手入れで用意するもの
基本的なことですが、まずはガラスのお手入れで用意するものからご紹介します。
<用意するもの>
・洗車用のスポンジ(新品)
・タオル(新品)
・カーシャンプー(基本洗浄用)
・油膜クリーナー(しつこい汚れ用)
・撥水コーティング剤(仕上げ)
ポイントは、スポンジやタオルは新品を用意するという点です。
過去にボディ洗車などで使用したスポンジやタオルには、カーワックスやコーティング剤、付着していた汚れなどの「油分」が残っている可能性があります。そうった状態のスポンジやタオルを使ってフロントガラスを拭き上げると、その油分がガラス面に付着し、汚れやギラツキの原因となってしまうことがあります。
したがって、必ず新品を用意するようにしてください。
フロントガラスを洗う手順
それでは、フロントガラスの洗い方を手順に沿って見ていきましょう。
(1)ガラス全体をシャンプー
まずはフロントガラス全体をカーシャンプーで洗います。カーシャンプーは、排気ガスや各種ワックスといった自動車に付着しやすい油分、汚れを落とすことに特化した配合になっています。水拭きではとれないようなフロントガラスの基本的な汚れもカーシャンプーを使うことですっきり落とすことが可能です。
しかしカーシャンプーで基本的な汚れを落としたあと、「あれ?おちきっていない汚れがあるぞ」といったことがあります。
そういった場合に使用するのが油膜クリーナーです。
(2)油膜クリーナーでしつこい汚れを落とす
排気ガスに含まれる油分や、飛び散ったカーワックスなどが日射によって固くこびりついたようなしつこい油膜は、カーシャンプーだけでは落とせません。
そんなしつこい油分は専用の油膜クリーナーを使って落としましょう。
(3)きれいに乾拭き
カーシャンプーや油膜クリーナーでフロントガラスの汚れをしっかり落としきった後は、丁寧に乾拭きしていきます。
「面倒だから」という理由でこの乾拭きの工程を飛ばしてしまう方がいますが、ガラス表面の水分をしっかりと拭き上げることで水滴跡が残ること無く、ぴかぴかのガラス面へと仕上がりますので、絶対に欠かさないようにしましょう。
(4)仕上げはコーティング剤
ぴかぴかに洗い上がり、きれいに乾拭きされた状態のフロントガラス。仕上げとして忘れてはならないのが、撥水コーティングです。
コーティングの目的はもちろん撥水効果です。撥水コーティング剤は、ガラス表面に汚れがない状態で塗布することで、一層効果を発揮し、長持ちします。そのため、フロントガラスを洗った直後に使用するのが最も効果的です。
さらに、撥水コーティングを行っておくことで、油分汚れの付着を抑える効果が期待できると同時に、付着した油分も落としやすくなります。
撥水コーティングは、ガラコなど市販のものでもOKですが専門店で施工してもらうと長持ちしますよ。少しの手間やお金を惜しまず、フロントガラスを洗った際には、必ず撥水コーティングをすることをおすすめします。
まとめ
今回は、いまさら聞けないフロントガラスの洗い方について、かなり基本的な部分を解説してきました。
はじめてフロントガラスを洗う方や、普段何気なく洗車してしまっている方は、この記事を参考にして改めてフロントガラスのクリーニングを見直していただけると幸いです。